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- コラム
2026.02.13
営繕と修繕の違いとは?建物管理で失敗しないための基本知識
はじめに
「この工事は“営繕”ですか?それとも“修繕”ですか?」
総務・施設管理、不動産管理の現場で、最も多い悩みの一つです。
似た言葉ですが、営繕と修繕には明確な違いがあります。
使い分けを誤ると、
- 社内説明が通らない
- 予算区分や会計処理で混乱する
- 業者との認識ズレが起きる
といった問題につながります。
本記事では、15年以上にわたり営繕・修繕工事に携わってきた立場から、
営繕 修繕の違いを「意味・実務・依頼判断」まで含めて徹底解説します。
目次
- 営繕と修繕の違いを一言で言うと
- 営繕とは何か|建物の「一生」を支える考え方
- 修繕とは何か|不具合を直すための具体的な行為
- 営繕と修繕の関係性を正しく理解する
- 会計・予算上の考え方の違い
- 建物種別ごとの使い分けの考え方
- 業者選びで失敗しないポイント
- まとめ
1. 営繕と修繕の違いを一言で言うと
営繕は「建物を活かし続けるための総合的な管理と計画」、
修繕は「不具合を元に戻すための個別対応」です。
「営繕」と「修繕」は、建物管理や工事の場面で頻繁に使われる言葉ですが、
実務の現場では曖昧なまま使われているケースも少なくありません。
特に、企業の総務・施設管理担当者、不動産オーナー、マンション管理組合の役員などにとっては、
この違いを正しく理解していないと、
- 予算の立て方を誤る
- 会計処理で判断に迷う
- 業者への依頼内容が曖昧になる
といった問題につながることがあります。
この記事では、専門用語に不慣れな方でも理解できるよう、
営繕と修繕の違い・関係性・実務での使い分けを分かりやすく解説します。
2. 営繕とは何か|建物の「一生」を支える考え方
営繕は「建物を長く使うための総合管理」
営繕(えいぜん)とは、建物や施設を
安全・快適・効率的に使い続けるための総合的な業務概念です。
単なる工事の名称ではなく、
- 計画
- 管理
- 点検
- 改善・更新
までを含む、非常に広い意味を持っています。
営繕という言葉の成り立ち
営繕は、もともと次の2つの言葉から構成されています。
営造(えいぞう)
建物を新しく造る、またはつくり変えること
(新築・増築・改築など)
修繕
劣化や故障によって失われた機能を回復させること
つまり営繕とは、
「建物をつくり、維持し、必要に応じて改善しながら使い続けるための総合的な考え方」
だと整理できます。
国や自治体に「営繕課」「営繕部」が設けられているのも、
公共建築物を企画・設計から維持管理まで一体で扱う必要があるためです。
3. 修繕とは何か|不具合を直すための具体的な行為
修繕は「原状回復」を目的とした対応
一方、修繕は
明確な目的を持った具体的な作業・行為を指します。
基本的な考え方は、
「悪くなった状態を元に戻すこと」です。
例えば、
- – 雨漏りが発生した箇所を補修する
- – 故障した空調設備を修理・部品交換する
- – 割れた床材や壁の破損部分を直す
といった対応が修繕に該当します。
修繕は、問題が起きてから対応する
対症療法的な側面が強い点が特徴です。
4. 営繕と修繕の関係性を正しく理解する
両者の関係をシンプルに表すと
- 営繕
建物全体をどう維持し、将来どう活かすかを考える
→「計画・管理」の視点 - 修繕
その計画の中で行われる
→「直す」という具体的な作業
修繕は営繕の一部であり、
営繕という大きな枠組みの中に、修繕という実務が含まれている
という関係になります。
営繕の視点を持つメリット
営繕の考え方を取り入れることで、
- 応急処置の繰り返しを減らせる
- 中長期の予算計画が立てやすくなる
- 建物の価値や安全性を維持しやすくなる
といったメリットがあります。
単なる「壊れたら直す」修繕だけでなく、
「壊れにくくする」「将来のコストを抑える」という視点を持つことが、営繕の本質です。
5. 会計・予算上の考え方の違い
実務で特に重要なのが、会計処理の違いです。
- 修繕
原則として「修繕費(経費)」として処理されるケースが多い - 営繕工事
内容によっては「資本的支出」となり、資産計上が必要な場合がある
国税庁の「修繕費と資本的支出の区分」でも、
性能向上や価値増加を伴う工事は資産計上対象とされています。
この判断を正しく行うためにも、
「営繕」と「修繕」の違いを理解しておくことが重要です。
6. 建物種別ごとの使い分けの考え方
工場・倉庫
- 単発的なトラブル対応:修繕
- 劣化が複合的・広範囲:営繕(計画的対応)
店舗・事業所
- 設備の故障対応:修繕
- レイアウト変更・老朽化対策:営繕
マンション・不動産
- 一部の補修:修繕
- 長期修繕計画の策定:営繕
といったような視点が必要です。
7. 業者選びで失敗しないためのポイント
- 修繕と営繕の違いを分かりやすく説明できるか
- その場しのぎではなく、原因から提案してくれるか
- 中長期的な視点での計画を示せるか
「直すだけ」の業者なのか、
「建物全体を任せられる」業者なのか
ここが大きな分かれ目になります。
8. まとめ
- 修繕=不具合を直す
- 営繕=建物を維持・改善・管理する考え方
この違いを理解することで、
- 予算計画
- 工事内容の整理
- 業者選定
すべてが明確になります。
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そう感じた時点で、専門家に相談することが最も確実です。
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