
施工実績 WORKS
- 住宅新築
地下でも日当たり良好、快適な備蓄室|ウッドデッキ採用の家
愛知県名古屋市で、新築戸建てに地下室を新設した事例です。ご要望は「防空壕としての強さ」と「災害用備蓄倉庫としての実用性」を備えつつ、「地下でも日当たりや明るさを感じられる空間」にすること。構造はRC、非常用発電機と井戸水を備え、災害時の自立性を高めました。室内は木質感とやわらかな配色で統一し、居住性にも配慮。階段下はウッドデッキを全面に敷設し、景観性と水はけの両立を図っています。
お施主様は、地震や停電などの非常時にも家族と地域を守れる「堅牢で自立可能な住宅」を求めていました。一方、地下室特有の“暗さ・閉塞感・湿気”への不安があり、災害拠点としての機能と日常の快適性を両立させることが大きなテーマでした。備蓄スペースは十分な容量と出し入れのしやすさが必要で、動線や採光計画も重視。さらに屋外階段まわりは雨仕舞いと景観の両面を成立させたいというご意向があり、階段下空間の活用法が課題となっていました。
構造には耐久性・耐震性に優れるRCを採用。非常用発電機を設置し、停電時でも必要最低限の電力を確保できる計画としました。井戸水も併用できるよう設備計画を行い、断水時の生活継続性を高めています。地下室の明るさ対策としては、内装を木目フローリングと淡色の壁・天井で統一し、反射率の高い仕上げを選定。照明はグレアを抑えたダウンライト中心に、面で明るさを感じる配灯としました。室内は引き戸での間仕切りを基本とし、可変性の高い使い方に対応。洗面・トイレは清潔感のある明度設計とし、アクセントクロスで温かみを付加しています。屋外は階段下の全面にウッドデッキを敷設。雨天時の水はけを改善しつつ、RC外壁と木質のコントラストで外部景観を整えました。収納動線は棚板の奥行きと高さを最適化し、備蓄品の回転(ローリングストック)もしやすいレイアウトに。工期は約5か月、工程ごとに品質と安全を管理しながら計画どおりに進行しました。
完成後、お施主様からは「生涯に一度建てられるかどうかという特別な建物」と高い評価をいただきました。地下室でありながらも明るく、木質内装のやわらかさにより長時間いても疲れにくい空間に。備蓄棚は出し入れがしやすく、非常時の動線も明快です。屋外デッキは見た目の上質さと機能性を両立し、降雨後の滞水ストレスを軽減。さらに、お施主様ご自身の提案で「近隣の避難場所として役立てたい」という想いも形になり、災害への備えと日常の快適性を同時に満たす住まいとなりました。
「地下室を明るく」「防災性を高く」——名古屋エリアでの新築・改修はお気軽にご相談ください。計画段階から最適解をご提案します。