施工実績 WORKS

木の勾配天井はそのままに、水まわりと動線を新しく ― 野村内科 ―

要点

困っていたこと 木造2×4工法で躯体を自由に動かせず、壁を抜いて廊下を通す納まりが難しかった

名和建装の工夫 診察を止めず、お盆休みの9日間で内装一式を更新。資材は事前に手当てした

仕上がり レントゲン室を縮めた脇に廊下が通り、車椅子で入れるトイレが並んだ

〈愛知県刈谷市|店舗(内科・循環器内科のクリニック)|リフォーム|9日間〉

愛知県刈谷市の内科・循環器内科のクリニック「野村内科」で、診察を止めないまま院内の内装を一式で更新しました。工事に使えたのは、お盆休みを挟んだ9日間だけ。レントゲン機器の入れ替えに合わせて、部屋の広さと院内の通り道から組み直した工事の記録です。

1レントゲン機器の更新で空いた分を、そのまま院内の通り道に回した

ご相談は「内装をきれいにしたい」というところから始まりました。あわせて決まっていたのが、レントゲン機器の更新です。以前の機器に比べて最新の機器はかなりコンパクトになるため、レントゲン室をこれまでより小さくできる。その空いた空間をどう使うかが、計画の出発点になりました。

お客様からのご要望は、もう一つありました。閉鎖的だった壁を抜いて第2の廊下をつくること、そしてトイレの位置を移し、車椅子の利用者にも対応できる安心なクリニックにすることです。

2木造2×4だから、抜ける壁と残す壁を仕分けてから廊下を通した

難しかったのは、建物が木造2×4工法だったことです。壁そのものが構造を受け持つ造りのため、動かしたいところがそのまま抜けるとは限りません。躯体の自由が利かない中で、どこをどう納めるかにかなり手間どりました。

現場で判断したのは、どの壁を抜き、どの壁を残すかです。図面の上で通したい線と、実際に躯体を受けている壁は一致しません。解体を進めながら納まりを一枚ずつ確かめ、残す壁を決めたうえで、第2の廊下の幅とトイレの入口の向きを最終的に決めていきました。

工程は、診察を止めないことを前提に組みました。内装を一式で更新するのに使えるのは、お盆休みの9日間だけ。休みの間は資材の供給が止まるため、必要な材料をすべて事前に手配し、現場に入れきってから解体に着手しています。休み明けにはいつもどおり診察できる状態にする、という一点から逆算した段取りです。

3床は塩ビタイル、木部はクリア塗装。木の色は残したまま新しくした

仕上げは、床に塩ビタイル、壁と天井にクロス、木部にクリア塗装という組み合わせです。待合の勾配天井や受付カウンターの木は張り替えず、クリア塗装で仕上げ直しました。新しくした床と水まわりに対して、木の色はもとのまま残しています。

水まわりの器具はTOTOの衛生器具でそろえました。手洗いコーナーは白いカウンターにボウルを2つ並べ、自動水栓と壁いっぱいの鏡を合わせています。トイレはタンクレスの便器に替え、壁にはL字と横向きの手すりを取り付けました。

4車椅子で入れるトイレと2ボウルの手洗いが、待合から一続きに並んだ

完成した院内は、待合から新しい廊下を通って、手洗いコーナーとトイレへ一続きにたどり着く並びになりました。トイレの入口は扉を広く取り、車椅子の方が使えるよう手すりを回しています。手洗いは2つのボウルを並べたので、待たずに手を洗えます。

縮めたレントゲン室には新しい撮影機器が納まり、その手前には操作の場所を兼ねた廊下が通りました。処置室やベッドを置いた部屋まで、院内が一つながりの動線になっています。診察を止めず、休み明けからいつもどおり患者様を迎えられる状態で引き渡せたことが、この現場でいちばん大きな成果です。

診療を止めない改修は、休める日数の逆算から

クリニックや店舗の改修は、休める日数がそのまま工程の上限になります。名和建装は、休みの間だけで区切って進める工事や、機器の入れ替えに合わせた間取りの組み替えを手がけています。院内の改修をご検討でしたら、平面図と休診日の予定、いまの院内の様子が分かる写真をお送りください。何日で何ができるかを組んでご提案します。

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