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- コラム
2026.08.21
【保存版】雨漏りの応急処置|営繕担当者が最初の1時間でやること
営繕担当者向け・保存版
雨漏りの一報。
最初の60分で
被害の大きさが決まる
怖いのは天井から落ちる水そのものではありません。濡らしてはいけないものを濡らすことと、原因の手がかりを消してしまうことです。
最初の60分チェックリストへタップで各項目をチェックできます
名和建装株式会社 MEIWA KENSOU|名古屋市昭和区・創業1988年
01
初動の順番は「人 → モノ → 記録 → 連絡」
総務・管財の担当者に「天井から水が落ちています」と連絡が入ったとき、迷っている時間はありません。順番だけ覚えておけば、現場で判断に詰まることはなくなります。止水は業者の仕事、担当者の仕事は被害の封じ込めと記録です。ここを取り違えないことが、結果的にいちばん早い復旧につながります。
1. 人を近づけない
真下を立入禁止に。濡れた床の転倒と感電を先に潰す
2. モノを逃がす
濡らせない在庫・書類・電気機器を先に移動させる
3. 記録を残す
拭き取る前に撮る。雨の降り方と時刻もメモする
4. 連絡する
社内報告と業者手配。テナント建物なら管理会社へも
※雨が続いている間は原因調査も本修繕も進みません。「応急でしのぐ期間」を織り込んだ工程が現実的です。
02
水が落ちる場所と、入っている場所は違います
雨漏り対応でいちばん多い失敗は、染みの真上を犯人だと決めつけることです。建物に入った水は、屋根の下地・鉄骨の梁・デッキプレートの溝・配管の外側などを伝って、水平方向に数メートル移動してから落ちてきます。天井裏の照明配線を伝って、部屋を一つまたいで落ちることさえあります。
だからこそ、営繕担当者が現場でやるべきなのは入口を当てにいくことではありません。むしろ、業者が入口を突き止めるための手がかりを保存することです。染みの位置と広がり、そのときの風向き、いつ止まったか。この情報が残っているかどうかで、原因特定にかかる日数と費用が変わります。
そしてもうひとつ。雨漏りの本当の損害は、水そのものより止まっている時間に積み上がります。断熱材が水を含めば乾かず、木部は腐り、鉄部は錆びる。カビが出れば内装のやり替えまで発展します。工場ならライン停止、店舗なら営業できない区画が生まれる。ゲリラ豪雨で店舗が浸水する前の排水チェックと同じで、対応が早いほど工事は小さく済みます。
03
最初の60分でやること・チェックリスト
現場に着いてから順にこなす12項目です。完了した項目をタップすると「✅ 確認済み」が表示されます。
① 人と電気を守る(最初の10分)4項目
真下を立入禁止に:コーンやテープで区画。濡れた床の転倒は雨漏りで最も起きやすい事故です
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
照明・コンセントにかかっていないか確認:ダウンライトや分電盤に水がかかっているなら、その回路のブレーカーを落とす
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
天井の膨らみを確認:ボードが水を溜めて垂れ下がっていたら、その真下には絶対に人を入れない(落下します)
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
サーバー・制御盤の位置を確認:真上や近くで漏れているなら、養生より先に停止・移設の判断を上げる
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
② 水を受ける・広げない(次の20分)4項目
バケツの下に養生を敷く:ブルーシートや吸水マットを先に敷き、その上にバケツ。跳ね返りで床が広く濡れるのを防ぎます
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
水音を消す一手間:バケツの中にタオルや雑巾を沈めておくと跳ねと音が止まり、店舗・事務所でも運用できます
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
流れを一点に集める:天井の広い範囲からしたたる場合、ひもやビニールを垂らして水路をつくり、一カ所で受けると被害範囲が縮みます
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
濡れた床は放置しない:拭き取りと送風で乾かす。ビニル床の下に水が回るとカビと剥がれの原因になります
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
③ 手がかりを残す(残り30分)4項目
拭く前に撮る:全体が分かる引きの写真と、染みに寄った写真をセットで。日時が入る設定にしておくと後が楽です
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
染みの縁に印を付ける:鉛筆で輪郭をなぞり時刻を書き添える。次の雨で広がったかどうかが一目で分かります
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
そのときの天気を書き留める:強い雨か長い雨か、風向き、風の強さ。原因の絞り込みに直結する情報です
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
止まった時刻も記録する:雨がやんですぐ止まるのか、数時間後まで続くのか。侵入経路の長さを推定する材料になります
✅ 確認済み(もう一度タップで戻せます)
04
雨漏りの応急処置で、やってはいけない4つ
厚生労働省の令和6年(2024年)の集計では、事故の型別の死亡災害は「墜落・転落」が188人で最多でした。雨中の屋根、濡れた脚立、慣れない足場——条件はそろっています。社内の誰かにやらせる判断も含めて避けてください。
入口が分からないまま塞ぐと、水の出口だけを塞いでしまうことがあります。行き場を失った水は下地の中に溜まり、腐食と剥離を静かに進行させます。「応急でシールしておいたのに悪化した」の典型がこれです。
分電盤・制御盤・照明器具に水がかかっている状態での通電は、感電と火災のリスクがあります。復旧の可否は自分で判断せず、その回路を落としたうえで電気工事業者の確認を受けてください。
国民生活センターによれば、屋根工事の点検商法に関する相談は2018年度923件から2022年度2,885件へ増加しています。「今すぐ直さないと危険」「保険で無料になる」と契約を迫る手口が典型です。その場で契約しないを社内ルールにしてください。
出典:厚生労働省「令和6年の労働災害発生状況を公表」(2025年5月30日公表・確定値)/国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」(2023年10月11日)。不審な勧誘は消費者ホットライン188へ相談できます。
05
業者に伝える5項目——1回の訪問で原因に近づく
「雨漏りしています、見に来てください」だけでは、業者は現地で一から探すことになります。次の5項目を伝えるだけで、初回訪問の精度がまるで変わります。メールや電話口でそのまま読み上げられる形にしておくと確実です。
いつからか
今回が初めてか、以前からか。前回はいつで、そのとき何をしたか。再発なら過去の補修箇所が最有力候補になります。
どんな雨のときか
短時間の激しい雨で出るなら排水能力の不足、長雨でじわじわなら防水層の劣化、横殴りの風雨のときだけなら外壁・サッシまわり。ここが最も強い手がかりです。
どこに、どう出るか
階と部屋、天井か壁か窓か。ぽたぽた落ちるのか、染みが広がるだけか。真上の階の用途(屋上・機械室・トイレ等)も添えてください。
建物の履歴
築年数、前回の防水改修や外壁塗装の時期、増築や設備更新の有無。屋上に太陽光やアンテナを後付けした建物は、その固定部が疑わしくなります。
止められない事情
生産ラインを止められない、営業中は工事できない、休日しか入れない。制約を先に伝えるほど、現実的な工程で提案が返ってきます。
「3階事務所の天井、蛍光灯の脇から水が落ちています。昨日夕方の強い雨のときが初めてで、今朝の小雨では出ていません。直上は屋上で、防水は10年ほど前に一度やっています。写真を送りますので、調査をお願いできますか。営業は続けたいので、区画を仕切って進められると助かります。」
06
原因調査の方法と、雨漏り修理の費用相場
調査には段階があります。まず目視と打診で当たりを付け、それで絞れなければ散水や赤外線に進むのが一般的です。以下は一般的な市場相場の目安です(2026年8月17日時点・Web掲載の複数業者価格より)。
目視・打診調査
無料〜3万円
屋上・外壁・室内を目視で確認。多くはここで方向性が決まります
散水調査
5〜10万円+報告書5万円前後
疑わしい箇所へ順に散水し、再現させて特定。半日〜1日
赤外線サーモグラフィ調査
10〜25万円
濡れた部分の温度差を捉える。壊さずに広範囲を診られます
補修工事(規模別)
5〜100万円超
部分シール5〜10万円/部分防水・板金10〜30万円/全面改修30〜100万円超
※足場の要否・面積・劣化状況で大きく変動します。上記は検討の物差しとし、最終は現地確認のうえお見積りをご確認ください。
判断で迷いやすいのが、部分補修で粘るか、防水を全面改修するかです。目安は防水層の年齢。前回改修から10年以上が経ち、同じ屋上で漏れが複数箇所に出ているなら、部分補修を重ねるほど総額は膨らみます。判断材料は屋上防水の耐用年数と改修のタイミングにまとめています。
なお、応急処置でしのげる期間は長くても次の本降りまでと考えてください。ブルーシートやテープは風で剥がれ、剥がれた瞬間に元通りになります。応急はあくまで時間稼ぎで、雨が落ち着いている晴天の期間こそ本修繕の好機です。
07
調査報告書まで出せる営繕パートナーを
名和建装は1988年の創業以来、名古屋市昭和区を拠点に、工場・店舗・マンション・オフィスビルの営繕・修繕工事を手がけてきた建築工務店です。
雨漏り対応で営繕担当者が困るのは、原因の説明を社内で通せないことです。当社は散水調査などで特定した経緯を写真付きの調査報告書にまとめてお渡ししています。稟議・オーナー報告・保険の相談まで、そのまま使える形で残るのが強みです。
屋根・防水から内装の復旧、電気設備の手配まで自社で一貫して回せるため、応急処置の当日対応から本修繕まで窓口はひとつ。「営業を止めずに直したい」といった制約のあるご依頼こそ、地元で完結できる工務店の出番です。
08
よくある質問
Q雨が降っていない日に調査してもらっても分かりますか?
分かります。晴天時でも散水調査で雨を再現できますし、防水層の膨れやシーリングの切れは目視・打診で確認できます。むしろ足場や高所作業が安全に行える晴天日のほうが、調査は進みます。
Qテナントの商品が濡れました。賠償は誰が負いますか?
建物の設置・保存に欠陥があって他人に損害を与えた場合、民法717条により、まず占有者が、占有者が必要な注意をしていたと認められる場合は所有者が責任を負うと定められています。個別の判断は契約内容と事実関係によりますので、記録を揃えたうえで管理会社・保険会社・専門家にご相談ください。
Q雨漏りの修理は火災保険の対象になりますか?
経年劣化による雨漏りは対象外が原則で、台風や強風などの自然災害が原因の破損は補償対象になる場合があります。判断は契約内容によりますので、被害状況の写真を残したうえで保険会社・代理店にご確認ください。「保険で無料になる」と勧誘する業者にはご注意を。
Q屋上に上がれる建物なら、自分で見に行ってもいいですか?
恒久の階段と手すりがある屋上を、晴れた日に歩いて見る程度なら問題ありません。ただし雨天時、端部や開口部への接近、脚立での上り下りは避けてください。防水層の上で無理に動くと、それ自体が新しい漏水の原因になります。
Q調査しても原因が分からないことはありますか?
一度で特定できないケースはあります。複数箇所から同時に入っている場合や、特定の風向きのときだけ再現する場合です。その際は疑わしい箇所から順に手当てし、次の雨で結果を確認する進め方になります。だからこそ、初動でとった記録が効いてきます。
現地調査・お見積り無料
いま漏れている建物も、気になる染みだけの建物も
応急処置の当日対応から、原因調査・報告書の作成・本修繕まで一貫してお受けします。まずは現状をお聞かせください。優先順位を付けてご報告します。
お電話でのご相談(受付 10:00〜17:00)052-842-1144
名和建装株式会社|愛知県名古屋市昭和区
対応エリア:名古屋市内をはじめ愛知県全域
「雨漏りの初動マニュアルのページを見た」とお伝えいただくとスムーズです