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- コラム
2026.07.10
夏の工場が暑すぎる!遮熱塗料と省エネ補助金で職場環境を改善する方法
2026年夏・工場の暑さ対策
夏の工場が暑すぎる。
屋根の遮熱塗装という
根本対策
2025年6月から、職場の熱中症対策は罰則付きの法的義務になりました。スポットクーラーで凌ぐ「対症療法」の先にある、屋根からの発生源対策と補助金・税制の使い方を解説します。
名和建装株式会社 MEIWA KENSOU|名古屋市昭和区・創業1988年
01
工場の暑さは「我慢の問題」から「法令遵守の問題」になった
2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生規則により、WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境で継続1時間以上(または1日4時間超)の作業が見込まれる事業場には、熱中症の報告体制の整備や重篤化防止手順の策定・周知が義務付けられました。屋外だけでなく、屋内の工場・倉庫も対象です。
夏の工場では、日射で焼けた金属屋根が巨大な放熱板になります。折板屋根の表面温度は真夏に60〜80℃に達することがあり、その熱が輻射熱として作業空間に降りてきます。「エアコンをかけても天井付近から暑い」のはこのためです。
暑さは法令リスクだけでなく、経営の数字にも直結します。暑い作業場では集中力低下によるミス・不良の増加、休憩の増加による生産性低下、そして「夏がつらい職場」という理由での離職・採用難が起きます。人手不足の今、職場環境の改善は福利厚生ではなく設備投資として考える会社が増えています。
スポットクーラーや送風機は必要な対症療法ですが、熱の入口である屋根そのものを対策する「発生源対策」を組み合わせると、職場環境は大きく変わります。その代表格が遮熱塗装です。
出典:厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について」(改正労働安全衛生規則・2025年6月1日施行)
02
遮熱塗料で何度下がる?——公的実証とメーカー実測の実力値
遮熱塗料(正式には「高日射反射率塗料」)は、太陽光に含まれる近赤外線を反射して、屋根材が熱を吸収するのを防ぐ塗料です。効果の実力値は、出どころによって数字の幅があります。
屋根表面温度
最大15〜20℃低下が業界の目安。環境省の実証では夏季14時に5.7℃低下
室内温度
概ね1〜4℃の低下。環境省実証は0.9℃、施工店の工場実測では2〜4℃の報告
空調電力
メーカー検証で10〜20%前後の削減事例。空調負荷の軽減が電気代に効く
副次効果
塗膜が屋根のサビ・劣化を抑え、屋根の延命(防水性維持)にもつながる
「室温◯℃低下」は建物の断熱状態・天井の有無・換気条件で大きく変わります。派手な宣伝数字ではなく、環境省の実証で「体感温度1.2℃低下」という控えめな公的数字も併記しておくのがフェアな見方です。それでも、輻射熱が減ることで天井付近の「モワッとした熱気」が和らぐ体感は、多くの現場で報告されています。なお遮熱効果は屋根表面の汚れで低下するため、低汚染性のある塗料選定が長持ちのポイントです。
屋根側の暑さ対策には、遮熱塗装のほかに屋根裏への断熱材追加、換気扇(ベンチレーター)の増設、二重屋根・遮熱シートといった選択肢もあります。断熱材は冬の保温にも効く一方で工事規模が大きく、換気は「こもった熱を抜く」対策なので日射の反射とは役割が別。建物の構造と予算に応じて組み合わせるのが実務の正解で、どれか一つが万能ということはありません。
出典:環境省 環境技術実証事業 資料(工場屋根への遮熱塗料塗布実証)/メーカー実測値は日本ペイント・エスケー化研ほか各社公表資料(2026年7月6日時点)
03
費用相場——折板屋根で3,000〜5,000円/㎡が目安
工場・倉庫で多い折板(せっぱん)屋根の遮熱塗装は、一般的な市場相場で次のあたりです(2026年7月時点・Web掲載の複数業者価格より)。
折板屋根の遮熱塗装(材工)
3,000〜5,000円/㎡
シリコン系遮熱塗料の目安。塗料グレードで変動
通常塗装からの差額
+500〜1,500円/㎡程度
同グレードの一般塗料と比べた遮熱グレードの上乗せ分
ケレン(サビ落とし下地処理)
500〜600円/㎡
サビの程度で変動。高圧洗浄・足場は別途
たとえば屋根面積500㎡の工場なら、下地処理込みでおおむね200〜300万円台のイメージです。屋根塗装はいずれ防水・美観の維持で必要になる工事なので、「どうせ塗るなら遮熱グレードに」という差額の考え方をすると、投資判断がしやすくなります。塗り替えのタイミングや耐用年数の考え方は外壁塗装の目安年数とベストシーズンもご参考に。
塗料グレードは、耐用年数10年前後のシリコン系を軸に、長持ち重視ならフッ素系・無機系(耐用15年超・単価は上がる)という選び方が基本です。「足場や高所作業車を何回かけるか」で生涯コストは大きく変わるため、大きな屋根ほど高耐久グレードの差額が効いてきます。特定メーカーに縛られず、屋根の状態と使用年数の計画から逆算して選ぶのがおすすめです。
※屋根の劣化状況・面積・足場の要否で変動します。上記は検討の物差しとし、最終は現地確認のうえお見積りをご確認ください。
04
補助金の現実——遮熱塗装「単体」への直接補助は愛知にはない
先に正直にお伝えします。2026年7月6日時点で、愛知県・名古屋市に遮熱塗装そのものを直接補助する制度は確認できませんでした(他県には新潟県三条市「工場等遮熱断熱促進補助金」のような自治体独自制度も存在します)。「遮熱塗装に補助金が使える」と断定する記事には注意してください。
現実的な戦略は、暑さ対策を「遮熱塗装+空調・設備」のセットで設計し、設備側で補助金・税制を使うことです。2026年7月6日時点の関連制度の状況は次のとおりです。
05
「今年しのぐ策」と「来年変える策」を分けて考える
7月の今から遮熱塗装を計画しても、効果を最大に感じるのは来夏です。だからこそ、次の2段構えをおすすめします。
この夏をしのぐ(対症療法)
スポットクーラー・送風・休憩と水分補給の体制整備。法令上の報告体制・重篤化防止手順の整備もこちら。エイジフレンドリー補助金(〜10/31)が装備側の味方になります。
秋に根本対策を仕込む(発生源対策)
屋根の現地調査→遮熱塗装は気候の安定する秋が施工適期。空調更新も絡めるなら、SII3次公募や来年度の県・市補助金の公募開始に合わせて計画→見積→申請準備まで済ませておくと、補助金レースに勝てます。
“2階の作業場だけ、夏になると誰も近寄りたがらない”
——こうしたご相談で現地を確認すると、原因は屋根直下の輻射熱と換気不足の組み合わせ、ということがよくあります。遮熱塗装だけで解決する場合もあれば、換気扇の増設や断熱材の追加が効く場合もあり、建物側の診断が対策の精度を決めます。(よくあるご相談例)
06
塗装も、換気も、空調まわりの内装も。窓口ひとつで
名和建装は1988年の創業以来、名古屋市昭和区を拠点に工場・倉庫・店舗の営繕・修繕工事を手がけてきた建築工務店です。
工場の暑さ対策は、塗装・断熱・換気・空調まわりの工事が絡み合います。名和建装は塗装専門店ではなく建物全体を診られる工務店なので、「遮熱塗装が本当に効く建物か」から正直に診断し、稼働を止めない工程計画までセットでご提案します。
07
よくある質問
Q遮熱塗料と断熱塗料は何が違う?
遮熱は「反射で熱を入れない」、断熱は「熱の伝わりを遅らせる」働きです。夏の日射対策には遮熱が即効性を持ち、冬の保温も狙うなら断熱系や断熱材の追加を検討します。建物の使い方で最適解が変わります。
Q効果は何年くらい持つ?
塗膜自体の耐用年数はシリコン系でおおむね10年前後ですが、遮熱効果は表面の汚れで徐々に低下します。低汚染タイプの塗料選定と、数年ごとの洗浄で効果を維持しやすくなります。
Q工場を稼働させたまま施工できる?
屋根塗装は屋外作業のため、多くの場合稼働を止めずに施工できます。臭気に敏感な製品を扱う工場では換気計画・工程調整が必要です。搬入動線と作業時間帯は事前打合せで決めます。
Q補助金はもう間に合わない?
2026年度の愛知県・名古屋市の省エネ補助は予算到達済みですが、SHIFT事業の二次締切(8/26)やSIIの3次公募、来年度公募という選択肢があります。いずれも交付決定前の着工はNGなので、「先に計画と見積を固めて公募を待つ」のが正攻法です。
Q屋根が古くてサビだらけでも塗れる?
下地の状態次第です。ケレン(サビ落とし)で対応できる段階なら塗装可能ですが、穴あき・腐食が進んでいる屋根はカバー工法や葺き替えが先です。無理に塗ってもすぐ剥がれるため、現地調査で正直にお伝えします。
現地調査・お見積り無料
「うちの屋根に遮熱は効くのか」からご相談ください
屋根の劣化状態の診断から、遮熱塗装・断熱・換気・空調更新の組み合わせ設計、補助金スケジュールを見据えた工程計画まで。売り込みではなく、効く対策と効かない対策を正直にご報告します。
お電話でのご相談(受付 10:00〜17:00)052-842-1144
名和建装株式会社|愛知県名古屋市昭和区
対応エリア:名古屋市内をはじめ愛知県全域
「工場の遮熱塗装の記事を見た」とお伝えいただくとスムーズです